おんつじの資産育成記~投資信託と米国株で楽にお金を育てる

流れに身を任せていたら外資系のIT企業で働いていました。そんな私が投資とか趣味について書き連ねる日記です。インデックス投資と米国株がメインです。

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eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 楽天VTに強敵現る?

eMAXIS Slimシリーズから10月31日に『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) 』というインデックスファンドの運用が開始されます。これは楽天VT(楽天・全世界株式)の強力なライバルになります。というか、eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー) の方が良い商品になると思います。

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それにしても既に「eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)」を販売しているeMAXIS Slimシリーズ。なぜ、今さらこの商品なんだ?まるで楽天VTを狙い撃った気がするのは気のせいでしょうか。そんなにも全てのインデックスファンドを駆逐したいのか?

 

 

ベンチマークはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)のベンチマークはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)です。全世界の株式時価総額の上位85%の銘柄で構成されるので、これ一本に投資すれば世界中に分散投資できることになります。

 ACWIは23ヵ国の先進国と24ヵ国の新興国の株式で構成されます。上位5ヵ国は次のようになっています。

■ACWIの上位5ヵ国 (2018年9月)

順位 割合
1 米国 55.12%
2 日本 7.57%
3 英国 5.40%
4 フランス 3.46%
5 中国 3.43%

米国が半分以上、日本や中国もベスト5に入っています。

次の表は上位10銘柄です。

■ACWIの上位10名柄(2018年9月)

順位 銘柄 割合
1 Apple 2.37%
2 Microsoft 1.78%
3 Amazon 1.76%
4 Facebook 0.84%
5 JP Morgan 0.82%
6 ALPHABET C 0.80%
7 Johnson&Johnson 0.79%
8 ALPHABET A 0.77%
9 Exon Monbil 0.77%
10 Bank of America 0.61%

当然と言えば当然ですが、全てアメリカの企業です。ALPHABETはGoogleの持ち株会社ですね。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)を買えばこれらの銘柄や国、全てに分散投資可能です。

このセールスポイントは楽天VTと全く同じです。

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と楽天VTの違いは

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)と楽天VTの違いは採用している指数です。楽天VTの大本であるVT(Vanguard Total World Stock ETF)が採用する指数は「FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス」で世界40ヵ国の銘柄で構成されています。小型株も含まれるので、全世界の株式時価総額の97%程度の銘柄が含まれます。

つまり楽天VTの方が幅広く分散されることになります。

では、楽天VTの方が良いかというとそんなことは無さそうです。

次のグラフはVTとiSharesのACWIと連動するETFの10年間チャートです。

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完全一致!パフォーマンスに全く差はないですね。

どちらも上位銘柄は同じものになるので当然と言えば当然でしょうか。ここまで来ると小型株の有無はパフォーマンスに影響を及ぼさないようですね。

楽天VTはコスト勝負に持ち込まれてしまう

株価のパフォーマンスに大差が無いなら、インデックスファンドはコストの差で優劣が決まってしまいます。eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は当然ながら低コストです。

楽天VTの信託報酬は0.1296%+VTの経費である0.10%で、合計0.2296%です。

一方で、eMAXIS Slimの信託報酬は年0.15336%です。

「なんだ。大した差じゃないじゃん。」

と思いたくなりますが、問題となるのは実質コストです。

先日発表された楽天VTの信託報酬以外のコストは信託報酬の約3.1倍と結構高く報告されていました。単純に計算すると実質コストは

   0.1296×3.1+0.1≒0.5%となります。

 eMAXIS Slimの実質コストはこれを下回ると思います。

eMAXIS Slimシリーズは過去から実績ある巨額な資産を持つマザーファンドを使って運用することで低コスト化を実現していますが、これはeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)でも同様です。

 

■eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の運用

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eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は3つのマザーファンドで運用されます。「外国株式インデックスマザーファンド」「新興国株式マザーファンド」「日本株式インデックスマザーファンド」ともに従来のeMAXISシリーズから運用を行っている豊富な資産を持つマザーファンドです。

まるでお金持ちのパトロンを3人引き連れて楽天VTに殴りかかってくるようですね。。

 

これらのマザーファンドを使っているeMAXIS Slimシリーズの他のファンドの実質コストは軒並み低コストであることが既に報告されています。

  • eMAXIS Slim先進国株式・・・実質コストは信託報酬の1.5倍
  • eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)・・・実質コストは信託報酬の1.03倍
  • eMAXIS Slim新興国株式・・・実質コストは信託報酬の1.7倍

これを見るとeMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)の実質コストは高くても信託報酬の約2倍である0.3%程度に収まるのではないでしょうか。楽天VTとは年間で0.2%の差が付きます。

eMAXIS Slimの方が明らかにお得ですね。人によっては大した差では無いと思うかもしれませんが、わざわざコストが高いほうを選ぶ必要もないでしょう。楽天VTはコスト改善に努めないと勝ち目無さそうです。

とりあえず国際分散投資したい人にはいい商品

投資に興味のある方には

 「アメリカの株をメインにしたいな」

 「日本株は要らないな」

と言う人もいると思います。そういう人にはこのファンドは不要です。私も自分で米国、米国以外の先進国、新興国の比率を調整したかったので、楽天VTの積み立てをやめてしまいました。

ですが、そのような 拘りはなく

  「投資は色々な国に分散させたい」

 「でも、自分で配分を考えるのは面倒」

と言う人にとっては最適な商品になるかもですね。コストを考えると楽天VTよりこっちの方が良く見えます。

このファンドでリスクが分散されるわけでもないと思う

ただし、楽天VTもそうですが、本当にここまで国際分散投資することに意味があるのか、と考えると疑問ですね。

 

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これはACWIとアメリカの主要株式指数であるS&P500を比較したものです。濃い青がACWIです。波形はほとんど同じです。2018年はACWIはほとんど伸びてませんが、S&P500は上昇しています。ここ数年はアメリカの株価が下がると他国の株価も連動してしまうので、国際分散投資しても下落時のクッションの役割をあまり果たしていないです。

それより現在好調なアメリカ経済、例え株価が暴落してもすぐに復活するアメリカ経済の波に乗り切れないデメリットがあるように思えます。

また、ACWIの国別構成比率の上位にある日本は高齢化社会+消費税増税、イギリスはEU離脱、中国は米中貿易摩擦等、結構なリスクを抱える可能性があることは注意したいところです。

鍵を握るのは新興国

とは言え、将来の世界経済が今のようにアメリカ絶好調であり続ける保証はどこにもないですからね。さっきのチャートも切り出し方によってはACWIの方が有利に見える時期もあります。

 

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これは2017年1月を起点とした場合の年間チャートです。2017年は新興国が好調だったのでACWIがS&P500を上回っています。

「こういう時代がこの先やってきて、それが長く続くことなんかあり得ないよ」

と言い切れるわけでもないと思いますし、強力なアメリカの経済に新興国の経済成長が加わってより堅調なパフォーマンスを見せる時もあるかもしれませんね。

未来の経済状況を完全に見通せることなんていないと思いますし、結局は自分が何を信じたいかだと思います。

 

そんな事言っておきながら、私は楽天VTを売りますけどね。

私は楽天VTI派です。米国株式インデックスではeMAXIS Slimに勝つと信じている。。いや、信じさせてください。


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