この記事のデータは2018年12月のものです。最新のデータはこちらをご覧ください。
インデックス投資において、世界全体への分散投資とアメリカのみへの投資はどちらがパフォーマンスが良いのでしょうか?
その答えを探るために、アメリカのバンガード社が販売する全米の株式に投資するETF『VTI』と世界全体に投資する『VT』を比較し、どちらが好調なのかを見ていきます。
掲載するデータは「ポートフォリオ(上位銘柄)」「年間パフォーマンス」「株価チャート(月足)」。チャートは移動平均線で上昇・下降トレンドが分かるようにします。
VTI最新データ
VTIの最新データです。
投資銘柄数 | 3639 |
---|---|
PER | 18.7 |
PBR | 2.9 |
VTIは全米の3639銘柄で構成されます。
組入上位銘柄(2019.01.03)
現在のVTIの組入上位銘柄です。Bloombergのデータを掲載しています。
マイクロソフトが首位をキープし続けています。
セクター別構成比 (2018.11.30)
セクター(業種)別の構成比率です。
こちらは2018年11月末時点のデータです。
金融が1位です。情報技術はハイテク株の下落で比率を落としました。
VT最新データ
次にVTの最新データです。
投資銘柄数 | 8110 |
---|---|
投資対象国 | 40 |
PER | 15.4 |
PBR | 2.1 |
8110銘柄で構成されています。VTIよりPERは割安です。
組入上位銘柄(2019.01.03)
現在のVTの上位銘柄です。Bloombergのデータを掲載しています。
TOP10はもれなくアメリカの企業です。VTではAppleが首位のままです。
国別構成比(2018.11.30)
VTの国・地域別の内訳です。
これは11月末のデータです。
10月と比べると中国がフランスを追い抜き5位に浮上。インドが香港を追い抜きました。
先進国、新興国の内訳です。
地域 | % |
---|---|
アメリカ | 55.50% |
日本 | 8.00% |
新興国 | 9.40% |
その他先進国 | 27.10% |
半分以上がアメリカ、新興国の比率は約9%です。
VTの投資対象は以下の41ヵ国です。
VTIとVTのパフォーマンス
最後にVTIとVTのパフォーマンス比較です。
年間パフォーマンス比較 (2018.12.31時点)
前月 | 3ヶ月前 | 1年前 | |
---|---|---|---|
VTI | -9.23% | -14.25% | -5.20% |
VT | -7.29% | -13.06% | -9.79% |
2018年はVTもVTIもマイナスで終わりました。
ここ3カ月ではVTの方がパフォーマンスが良い結果になっています。年末のアメリカの株価下落が大きかったことが分かります。
年間ではVTIの方が下落幅が小さいです。
VTI 月足10年チャート (2019.01.02時点)
月足のVTI株価チャート。黄色い線が12ヶ月の移動平均線。青は24ヶ月、赤は60ヶ月です。
24ヶ月の移動平均線を割り込みました。
一時60ヶ月移動平均線に近づきましたが、持ちこたえています。長目の下髭が出ていますね。そろそろ下げ止まるのか注目です。
VT 月足10年チャート (2019.01.02時点)
月足のVT株価チャートです。
VTは60ヶ月移動平均線を一度割り込みましたが、少し戻しています。
60ヶ月移動平均線を割り込んだのは、2016年の中国発の株安時以来です。
まとめ ~2019年も下落が続くのか~
2018年はVTIもVTも残念なパフォーマンスに終わりました。年間ではアメリカのみに投資するVTIの方が下落幅は小さかったです。
年末にVTもVTIも大きく値下がりし、完全に下落トレンドに陥ったような様相を受けます。
月足チャートを見ると、今は下落が始まって3カ月目です。
少し下げ止まったような印象を受けますが、2015年の株安時は下落相場が終わるのに約7ヶ月を要しており、まだ予断を許しません。
VTとVTIのデータは今後も随時更新していきます。
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